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コラム

2025.02.20
進学

通信制高校から専門学校に進学できる?人気の理由や入学方法、専修学校との違いを解説

「将来は自動車関係の仕事に就きたい」「調理師になりたい」「保育士を目指したい」……そのように、将来の夢を明確に持っている人は多いのではないでしょうか。そんな夢を叶えるための近道の一つが、専門学校への入学です。

そして近年なんと、通信制高校から専門学校へ進学しているというデータが出ています。いったいなぜでしょうか。

このコラムでは、専門学校と通信制高校の関係を紹介します。また専門学校の種類や入学条件、受験方法などにも触れていきます。「将来の夢がある」「高校を卒業したら専門学校に行きたい」と考えている人は要チェックです。

通信制高校卒業後は専門学校に進学?進路の傾向とは

文部科学省の調査によると、通信制高校を卒業した人たちの最も多い進学先は、専門学校でした。実に40%近くが専門学校へ進学しています(平成30年度)。公立・私立別で見ても、やはりそれぞれで1位です。

出典:『高等学校通信教育の現状について』文部科学省 初等中等教育局 参事官(高等学校担当) 

通信制生高校卒業後の進路に専門学校が選ばれる理由

上記のデータから、通信制高校の生徒の多くが専門学校への入学を選んでいることが分かりました。ここからは、どうして専門学校が人気なのかを分析していきます。

1.専門学校と提携している通信制高校があるから

通信制高校の中には、特定の専門学校と提携しているところも珍しくありません。そのような通信制高校では、高校で学ぶ一般的な科目の他、専門的な分野をカリキュラムとして選べるようになっています。

例えば「将来こんな仕事に就きたい」と明確に目標を持つ人にとっては、将来の夢を叶えるための最短ルートを歩めるチャンスです。また自分と同じ目標を持った友達と一緒に学ぶことで、高いモチベーションを持ちながら取り組むことができそうです。

また反対に「自分にはまだやりたいことがない」と将来の夢を模索している人にも、専門学校と提携する通信制高校は良い場所でしょう。授業を通じて、一般的な高校ではなかなかできないことを体験できるからです。「こんな仕事もあるんだ!」という出会いが、将来の夢になるかもしれません。

また専門学校とグループになっている通信制高校では、グループ内への進学時に学費や入学金を免除にすることも。また、グループ内での指定校推薦枠の数も多いため、入試でも強い味方になります。

2.進学のステップとしても選択できるから

「専門学校」と聞くと、「就職に有利」というイメージを持つ人も多いかもしれません。しかし専門学校は、さらなる進学のステップとして活用することができるのです。

というのも専門学校は、条件を満たすことで4年制大学への編入学や、大学院への入学する資格が得られるのです。

2年生以上(総授業時間数1,700時間以上)の専門学校を卒業すると「専門士」の称号を取得でき、4年制大学の3年生へ編入学することができます。4年制以上(総授業時間数3,400時間以上)の専門学校を卒業すると「高度専門士」を取得でき、大学院へ入学することができます。専門学校で技術を磨き、4年制大学や大学院へ進学し、さらにワンランク上を学ぶことができるのです。

専門学校への入学条件

一言で言えば、専門学校へ入学するには「高校卒業資格」があればOKです。多くの専門学校の出願資格には「高等学校卒業もしくはこれに準ずる学校を卒業した者」と定められています。他にも条件を定めている学校はありますが、共通して高校卒業資格は求められます。

そもそも専門学校とは、「“専門課程”を置く専修学校」のこと。

「専修学校」には3種類あります。いわゆる専門学校が“専門課程”(高校卒業以上で出願可)。技能連携校と呼ばれるのが “高等課程”(中学校卒業以上で出願可)。そして学歴不問で出願できるのが“一般課程”です。

専門学校は、「専修学校」の中でも、企業が求めるようなスキルを持つ人材を育成する場所です。いわば社会で“即戦力”となるような高い技術を学ぶことができるのです。そこへ入学するためには、「高校卒業資格」が必要です。

高等専修学校(専門学校)と高等専門学校(高専)の違いについて

専門学校(=専修学校の高等課程=高等専修学校)に似た名前で、「高等専門学校(高専)」という名前もよく聞くかもしれません。聞こえはよく似ていますが、全く違う形態の学校です。

「高専」は5年間(商船系の学科は5年半)在学し、卒業に必要な単位を修得します。卒業すると、短大卒業と同等の資格「準学士」を取得できます。高校3年分と短大2年分の在籍期間となるためです。

※高専は、学校教育法の第1条に定められた「1条校」と呼ばれる学校区分の学校です。

それに対して専門学校は、上記で説明した通り、企業から求められる優秀な人材を育てる学校です。学ぶ領域も全く違いますし、入学条件も、卒業した時に得られる資格も全く異なります。

この2つの違いを明確にしておくと、専門学校を探す時にも役に立つでしょう。

専門科目を学べるその他の学校について

ここまで、専門学校とはどんなものかを説明しました。ですが世の中には、専門学校を含む専修学校(専門課程・高等課程・一般課程)の他にも、専門科目を学べる学校がたくさんあります。

まず専門科目を学べる学校は、「認可校」と「無認可校」に分かれます。「認可校」は、授業時間数や教員数、設備・施設などの基準を満たし、所轄する都道府県知事の認可を受けた学校です。

認可校

 専修学校各種学校
専門課程 (専門学校)高等課程 (技能連携校)一般課程
法的位置付け都道府県知事の認可を受けた学校 (学校教育法第124条)都道府県知事の認可を受けた教育施設 (学校教育法第134条)
修業年限1年以上1年以上 (簡易に修得できるものは3ヵ月以上)
年間授業 時間数昼間学科 年間800時間以上 夜間学科 年間450時間以上680時間以上
入学資格高等学校卒業以上中学校卒業 以上学歴不問各学校が決定

無認可校

法的位置付け法令に基づかない自由な教育施設 (主な名称:○○学院、○○専門校、○○アカデミー、○○カレッジ等)
年間授業 時間数各学校が決定 
入学資格各学校が決定 

無認可校は通ってはいけないということではありませんが、注意が必要です。奨学金制度の利用は制限され、電車などの通学定期券も対象外です。また名前も「○○専門校」のような名前が多く、認可校だと誤解してしまう可能性があります。

反対に、認可校においても、専修学校の全てが分かりやすく「○○専門学校」という学校名とも限りません。魅力に思っていた学校が、本当は認可校なのに無認可と誤解し、「ここはやめておこう」とチャンスを逃してしまうのはもったいないです。

気になる学校を見つけたときは、HPやパンフレットなどを活用して、どの学校の分類に入るのかを確認しましょう。

通信制高校から専門学校に入学する方法とは?

専門学校の入試には、「AO入試」「推薦入試」「一般入試」の3つがあります。この三つの一般的な内容・特徴を以下に記しました。

しかし各学校の条件によって、併願可能か、試験内容は何か、出願期間や試験日程はいつか……などは全く異なります。希望する専門学校の出願条件・出願要項は、必ず早めにチェックしましょう。

1.AO入試

AO入試の正式名称は、「アドミッション・オフィス入試」。受験者本人の人物像と、学校側の求める人物像が合っているかを見極めて、合否を決める入試です。AO入試は、在籍する高校の推薦は不要な、いわゆる“自己推薦”です。試験内容は、面接と小論文が一般的です。

注意点は、大きく二つです。一つ目は、出願条件に「オープンキャンパスや事前面談への参加」を定めている学校が多いこと。二つ目は、ほとんどの学校で専願(他の学校を併願しないこと)となっていること。つまり多くの学校は、受験者にどれだけ入学意欲があるかをチェックしているのです。学校側の理想の人物像をしっかりと知り、それに見合った自己アピールができれば、合格の確率は高いでしょう。

2.推薦入試

推薦入試は「学校推薦」と「自己推薦」の大きく二つに分けられます。

「学校推薦」も、細分すると「指定校推薦」と「公募制推薦」に分かれています。

「指定校推薦」は、受験校への推薦枠が高校側に付与されているパターンです。高校側がこの推薦枠に選ぶ際には、各学科の成績や生活態度が重要な選定基準となります。ただしそこを切り抜けて推薦枠に選ばれれば、合格率はほとんど100%と言えるでしょう。

「公募制推薦」は、出願条件をクリアし、在籍する高校の推薦がもらえれば、どの高校の生徒でも出願できます。ただし推薦枠のある指定校推薦とは異なり、必ず合格できるわけではありません。

一方、「自己推薦」はどんなものでしょうか。

「自己推薦」には学校側の推薦は不要です。スポーツや芸術などの一芸がある人や、高校生活での努力や活躍・功績がある人におすすめの入試です。学校での成績よりも面接が重視されるため、面接で自身の頑張り、そして入学意欲を存分にアピールすると良いでしょう。

3.一般入試

一般入試は推薦入試と異なり、併願を可能としているところが多いです。

内容や重視されるポイントは、学校ごとで変わります。書類選考だけで済む学校もあれば、理数科目の学力試験を行う学校もあります(医療・看護系の専門学校など)またスポーツ系の場合は体力測定、美術系はデッサン、保育系はピアノなどの演奏といった実技試験が行われる学校も多数あります。また、ジャンルが同じ学校でも入試の内容はさまざま。「○○系だからこの試験の対策をしておこう」と思いこまず、きちんとそれぞれの受験校の出している情報や、過去の出題傾向を必ずチェックしましょう。

通信制高校なら、開志創造高等学校

開志創造高校は、4つの大学、34つの専門学校、2つの高校のノウハウと約50年の教育実績をベースにした広域通信制高校です。

教育理念「開志・自律・創造」のもと、自ら問題を発見・解決し、新たな視点・価値を創造できる人材の育成を目指し、職業探求専攻、高校・大学連携専攻、アニメ・マンガ専攻、eスポーツ専攻、アスリート専攻など、8つの専攻を展開しております。

また、高校生活に関する相談はスクールカウンセラーが、学び・進路に関する相談は担任、職員しっかりとサポートする体制により、進路未決定率0%を実現します。

まとめ

将来活躍できる人材に近づくための高い専門技術を磨くことができる専門学校。きっと一人ひとりの「好き」「得意」が見つかるでしょう。

その専門学校への進学をたくさん叶えているのが、通信制高校です。「将来の夢のために専門学校へ行きたい」と考えている人は、その第一歩として通信制高校への入学を検討してみてはいかがでしょうか。夢を叶えるためのスタートを、いち早く切れるかもしれません。